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要素記号について 2021/10/21更新

プロトコルに書かれている要素記号のごく簡単な説明です。
プロトコルやCommunicationを見るための基礎の基礎ということで、記号の説明のみです。

ISU が出しているTechnical Panel Handbookで必須要素やジャンプ回数制限などのルールが、Communication でハンドブックの補足、各要素の配点、レベルアップ要件などが確認できます。
Technical Panel HandbookやCommunicationは、日本スケート連盟による日本語版もあります。

ISU・日本スケート連盟、各公式サイトで最新の情報・内容はご確認下さい。
日本スケート連盟 データ / Data
ISU Communications

各要素へのリンク
ジャンプ スピン ステップ ツイストリフト ペアリフト デススパイラル ダンスリフト ツイズル パターンダンス コレオグラフィックムーブメント スパイラル



【ジャンプ】

TToeloop トウループ
SSalchow サルコウ
LoLoop ループ
FFlip フリップ
LzLutz ルッツ
AAxel アクセル
EuEuler オイラー ►10
ThThrow Jump スロウジャンプ
q quarter 1/4回転不足 ※20-21より ►1
< Under-rotated jump 回転不足 不足が1/4回転を超え、1/2回転未満 ►1
<< Downgraded jump ダウングレード 不足が1/2回転以上 ►1
!Not clear edge 明確ではない踏み切り ►2
eWrong edge 明らかに間違った踏み切り ►2
+SEQジャンプシークエンス ►7
+COMBOコンビネーションジャンプとみなされたジャンプ。
+REP 1.3回転以上の同じ種類の単独ジャンプを跳んだ時の、2度目のジャンプ ►3
2.指定回数を超えたコンビネーションジャンプ ►4
 基礎点0.7倍

A,Lz,F,Lo,S,Tのジャンプの種類の記号の前の数字が回転数です。

►1 回転不足の表記

03-04~05-06 回転が足りないジャンプは減じた回転数で表記。※現行ルールの 4T< と 4T<< がプロトコル上、3T と表記。
06-07~09-10 < Downgraded jump ※現行ルールの 4T< と 4T<< が 4T< と表記。
10-11~19-20 < Under-rotated jump ,<< Downgraded jump
20-21~ q quarter,< Under-rotated jump ,<< Downgraded jump

►2 エッジエラーの表記
LzとFはどちらも左足踏み切りのジャンプですが、Lz はアウトサイドエッジ、F はインサイドエッジでの踏み切りです。正しいエッジで跳んでいないとe(edge)と ! (attention)の表示が付き、e の時は減点されます。
Wrong edgeの運用は、シーズンごとに変わっています。

07-08e のみで運用開始
08-09~09-10! が追加され、e と ! 併用。
10-11~13-14! 廃止され、e のみとなる。
14-15~! 復活。e と ! 併用。

►7 +SEQ
21-22までは+SEQが付くと基礎点が0.8倍で計算されていましたが、22-23からはコンビネーションジャンプと同様、100%の基礎点が入るようになりました。

ジャンプシークエンスの定義は色々と変わってまして、最初は着氷した足と同じ足で2つ目のジャンプを踏み切る連続ジャンプがコンビネーションジャンプで、2つ目のジャンプを跳ぶ時、足を踏みかえて跳ぶものをジャンプシークエンスと言っていました。
+Sや+Fの三連続ジャンプもシークエンスでした。3T+3T+SEQ(足を踏みかえてるからコンボじゃない)なんてのもペアでよく見られました。

現在は連続ジャンプの最後が+Aで終わるものがジャンプシークエンスと定義されています。

►3 単独ジャンプに対する +REP 14-15シーズンより運用開始
14-15シーズンの pdfアイコンCommunication1884(日本語版)には、以下のようにあります。

『同じトリプルまたはクワドラプルが単独ジャンプとして2度行われた時は、2度目の実施要素に記号“+REP”が付けられる。』

これだけじゃ、何で+REPになると0.7掛けで基礎点下がるの?と疑問に思いますね。
フリースケーティングで、3回転以上の同回転数・同種のジャンプを跳べるのは2種類それぞれ2回(そのうち、クワドは1種類※18-19から)まで、かつ1回目か2回目どちらか片方(両方でも可)はコンビネーションかシークエンスにしなければならない…というジャンプの回数制限ルール(通称ザヤックルール)があります。
3回転以上の同回転数同種のジャンプを2回跳ぶ時、どちらかはコンビネーションかシークエンスにしなければならないところ、2回とも単独ジャンプになってしまった場合に、2回目のジャンプには +REP と表示し、減点しますということです。

例を出すと…
フリーの冒頭 3A+3T、3A …の構成予定だったとします。最初のコンビネーションで 3A に +3T を付けることが出来ませんでした。2回目の 3A をコンビネーションかシークエンスにすることが出来れば、ザヤックルールには抵触しませんが2回目の 3A も単独ジャンプになってしまった時、2回目の 3A は 3A+REP と表示されます。

13-14までは、このような場合、3A+SEQと表示されていました。ジャンプシークエンスなので、基礎点は0.8掛けになり、コンビネーションジャンプ1回としてカウントされていました。

►4 コンビネーションジャンプに対する +REP 16-17シーズンより運用開始
FS ではコンビネーションジャンプは3回まで、そのうち3連続コンボは1回までというコンビネーションジャンプの回数制限があります。それを超えたコンボを跳んだ時に +REP が付き、余分なジャンプには * が付いて無価値(no value)となり、基礎点が0.7倍になります。

►10 Eu オイラー 18-19シーズンより運用開始
pdfアイコンテクニカルパネルハンドブック2018/2019版(日本語版)には以下のようにあります。

『オイラーは、コンビネーションで2つの表内ジャンプの間で用いられると、SOV表に示された価値を持つ表内ジャンプ(1Eu)となる。』

17-18シーズンまでは、+S、+F の3連続コンビネーションの時、+1Lo と表記されていたものです。ジャンプというより足の踏み替え動作なので +1Eu しかありませんし、+S、+F の3連続コンビネーションジャンプの2つ目にしか出てきません。



【スピン】

USpUpright Spin アップライトスピン
LSpLayback Spin レイバックスピン
CSpCamel Spin キャメルスピン
SSpSit Spin シットスピン
CoSpCombination Spin コンビネーションスピン
DSpDance Spin ダンススピン ※22-23~
V,V1,V2Reduced Value ►5
FFlying フライング
CChange foot チェンジフット(足換え)
PPair ペア
2p,3ptwo positions,three positions 2姿勢、3姿勢 ►9

アップライト、レイバック、キャメル、シットはスピンの姿勢で、スピンの形はこの4種類のみです。
コンビネーションスピンはシットからアップライトなどの姿勢変化があるスピンのことです。

フライング(F)やチェンジフット(C)の動作がつけば、各スピンの頭にFやCが付きます。

C から始まる表記にキャメル、コンビネーション、チェンジフットがあり、重なるとややこしいですね。
CSp はキャメルスピン、CoSp はコンビネーションスピンです。
足換えがあった時、頭にチェンジフットのCが付き、それぞれCCSpとCCoSpとなります。

P はペアで二人で組んで回るスピンの時に、一番頭に付きます。ペアのサイドバイサイドのスピンの表記はシングルと同じです。

ビールマンスピン、ドーナツスピン、I 字スピン…その他いろいろがないと思う方がいるかもしれません。
ビールマン・ドーナツ・I 字などは難しい姿勢( difficult position )の名称で、スピンの姿勢ではないので要素の記号としてはありません。

►5 スピンのV表記
V の表記は、シーズンによって表記の形式も違いますし、対象のスピン・要求内容・意味も違いますので、各シーズンのTechnical Panel HandbookやCommunicationを確認して下さい。

►9 2p、3p
14-15~15-16シーズンは、コンビネーションスピンが取っている姿勢の数で 2p 、3p と区別されていました。表記は CoSp2p、CoSp3p となります。
16-17シーズンからは、2p・3p の表記はなくなりました。2姿勢のコンビネーションスピンはVがついて減点されます。
13-14シーズン以前もポジション数による区別はなかったんですが、現行とは違って、ポジション数はレベルアップ要件(レベル2以上を取るには3ポジション必須)の一つでした。



【ステップ】※シングル・ペア

StSqStep Sequence
SlStStraight line Step
CiStCircular Step
SeStSerpentine Step

12-13シーズンより、シングルとペアのステップはすべてStSqとなりました。



【ステップ】※アイスダンス

MiStMidline Step Sequence in Hold/Not Touching ►12
DiStDiagonal Step Sequence in Hold/Not Touching ►12
CiStCircular Step Sequence in Hold/Not Touching ►12
SeStSerpentine Step Sequence in Hold/Not Touching ►12
OFTOne Foot Turns Sequence ※22-23~
OFStOne Foot Step Sequence ※18-19~21-22
NtMiStNot Touching Midline Step Sequence
NtCiStNot Touching Circular Step Sequence
W or LWoman or Lady
MMan

ミッドラインステップは、リンクの長辺をまっすぐに進んでいくステップ、 ダイアゴナルステップはリンクを対角線上に進んでいくステップです。

in Holdは手を組んで(ホールドして)のステップ、Not Touchingは組まず(ホールドせず)に行うステップ。

►12 MiSt,DiSt,CiSt,SeSt
18-19シーズンに MiSt・CiSt のin Hold/Not Touchingが統合されました。
17-18シーズンまでの MiSt・CiSt はin Holdのステップです。Not Touchingは NtMiSt・NtCiSt。



【ツイストリフト】

TwTwist lift
LzTwLutz Twist lift
FTwFlip Twist lift
TTwToeloop Twist lift
ATwAxel Twist lift

頭の数字が回転数、最後の数字がレベルです。Lz,F,T,A はジャンプと同じで、リフトに入る前跳び上がる時の踏み切りです。
ツイストは表記が変遷してまして、新採点開始当初は踏み切りを区別せずすべてTw表記、途中踏み切りを区別(LzTw,FTw,TTw,ATw)するようになり、現行では再び踏み切りの区別がなくなりTw表記になっています。



【ペアリフト】

1LiGroup1
2LiGroup2
3Li Group3
4LiGroup4
5TLiGroup5 Toe Lasso
5SLiGroup5 Step in Lasso
5ALiGroup5 Axel Lasso
5BLiGroup5 Backward Lasso
5RLiGroup5 Reverse Lasso

ペアのリフトは、支える場所の違いなどで 1~5のグループに分かれています。頭の数字はグループの表示です。
Group1=脇で支える、Group2=腰で支える、Group3=お尻で支える、Group4=手と手で支える、Group5=回転しながら持ち上げ、手と手で支える…こんな感じです。
Group5は入り方により更に細分化されています。



【デススパイラル】

FiDsForward inside Death spiral
BiDsBackward inside Death spiral
FoDsForward outside Death spiral
BoDsBackward outside Death spiral
PiFPivot Figure

フォーワード、バックワード、インサイド、アウトサイドは女性のエッジのことです。



【ダンスリフト】

StaLiStationary Lift
SlLiStraight Line Lift
CuLiCurve Lift
RoLiRotational Lift
SeLiSerpentine Lift
RRoLiReverse Rotational Lift
>Lift too long時間オーバーしたリフト ※16-17より

ショートリフトとロングリフトがあり、ショートリフトは一種類のリフト、ロングリフトは二種類のリフトを続けて実施したものです。ロングリフトは SlLi3+SeLi2などと表記されます。
16-17シーズンからは、> が付いて、どのリフトが時間オーバーのディダクションの対象か分かるようになりました。15-16以前も時間オーバーにディダクションは付いてたのですけど、プロトコル上は、どのリフトか区別つきませんでした。



【ツイズル】

SqTwSequential Twizzles (for Rhythm Dance)►11
SyTwSynchonized Twizzles (for Free Dance)►11
W or LWoman or Lady
MMan
STwSynchronized Twizzles

►11
18-19シーズンよりツイヅルの表記が変更になりました。男性・女性別々にレベル評価されて、その合計が得点になります。



【パターンダンス】

FOFourteenstep フォーティーンステップ
FTFoxtrot フォックストロット
RFRocker Foxtrot ロッカー・フォックストロット
TTFTea-Time Foxtrot ティータイム・フォックストロット
SDSwing Dance スウィング・ダンス
DWDutch Waltz ダッチ・ワルツ
WiWWillow Waltz ウィロー・ワルツ
EWEuropean Waltz ヨーロピアン・ワルツ
AWAmerican Waltz アメリカン・ワルツ
WWWestminster Waltz ウェストミンスター・ワルツ
VWViennese Waltz ヴィニーズ・ワルツ
OWAustrian Waltz オーストリアン・ワルツ
SWStarlight Waltz スターライト・ワルツ
RWRavensburger Waltz ラベンスバーガー・ワルツ
GWGolden Waltz ゴールデン・ワルツ
KIKilian キリアン
YPYankee Polka ヤンキー・ポルカ
QSQuickstep クイックステップ
FSFinnstep フィンステップ
PDPaso Doble パソ・ドブレ
RHRhumba ルンバ
CCCha Cha Congelado チャ・チャ・コンゲラード
SSSilver Samba シルバー・サンバ
TFTango Fiesta タンゴ・フィエスタ
TCTango Canasta タンゴ・キャナスタ
TATango タンゴ
ATArgentine Tango アルゼンチン・タンゴ
TRTango Romantica タンゴ・ロマンチカ
RBRhythm Blues リズム・ブルース
BLBlues ブルース
MBMidnight Blues ミッドナイト・ブルース
+kpkeypoint ►6
YYes ►6
NNo ►6
TTiming ►6
<パターンダンス内の4拍以下の中断
<<パターンダンス内の4拍超の中断
!パターンダンスの25%超の中断

パターンダンス(PD/Pattern Dance)は、09-10シーズンまで行われていたコンパルソリーダンス(CD/Compulsory Dance)の一部分です。※CD廃止後に新設されたパターンもあります。

毎年、CommunicationでCDのどの部分をパターンダンスとして滑るか指定されます。その指定されたパート(セクション)を表すのが課題名の略号の頭についてる数字で、課題名の略号の後ろの数字はレベルです。

►6 keypoint、Yes、No、Timing
パターンダンスには、レベル1~4の時は3つの特徴、レベルB~4の時は4つの特徴を持ったkeypointと呼ばれるチェックポイントがあり、1つ特徴をクリアするごとにレベルが上がります。キーポイントの箇所や求められている内容はCommunicationに説明があります。

Yesは特徴をクリアした、Noは特徴がクリアできなかった、Timingは特徴はクリアしたがリズムが合わなかったという意味です。
Yが1つ増えるごとにレベルが上がります。

1BL2+kpNYNを説明すると、1はセクションを表す数字、BLは課題名の Blues、2はレベル、+kpNYNはキーポイントの3つの特徴のうち、1つ目と3つ目はクリアできなかったけど、2つ目はクリアできたということになります。



【コレオグラフィック ムーブメント】

ChSqChoreographic Sequence
ChLiChoreographic Dance Lift
ChTw Choreographic Twizzling Movement
ChSpChoreographic Spinning Movement ※アイスダンス
ChSlChoreographic Sliding Movements ※18-19~
ChStChoreographic Character Step Sequence ※アイスダンス
ChAJChoreographic Assisted Jumps ※22-23~
ChRSChoreographic Rhythm Sequence ※22-23~
ChStChoreographic Step ※シングル・ペア
ChSpChoreographic Spiral ※女子シングル・ペア

Ch (Choreographic) が付く要素は、基礎点が一律固定でレベル判定がなく、GOE での評価のみとなります。
プロトコル上で ChSq1, ChSp1などと表記されますが、これらのMovementはレベル1ではなく、要素として確認された(confirmed)という意味のMovementです。1がない場合は要素として確認できなかった=無価値(no value)という意味になります。

ChSp は アイスダンスのChoreographic Spinning Movementと 女子シングル・ペアのChoreographic Spiralで表記が重複していますが、シングルとペアにはChoreographic Spin(ChSp)はありませんし、アイスダンスにはスパイラルがないので、混同しないように。



【スパイラル】

SpSqSpiral Sequence
SpStSpiral Step

現行では、スパイラルは必須要素ではなくなったので、プロトコル上でスパイラルを見ることはありません。



【レベル】B,1~4

BBasic
1Level1
2Level2
3Level3
4Level4

ジャンプとコレオグラフィック ムーブメント以外の要素には、レベル判定があります。
要素の一番後ろの数字がレベルで、Basic→1→2→3→4の順で難易度が高くなります。
シーズンによって、レベル 1~3までだったり、Bがなかったりします。



【その他】

*ルールによってno value(無価値)となった要素
xプログラムの後半に実施し、基礎点1.1倍となった要素。 ►8
ExEl余分な要素。※アイスダンスのみ
Sステップ・パターンダンス中の分離。
Separation in the Step Sequence ※アイスダンスのみ
F転倒 Fall ※21-22までダンスのみ、22-23からすべてのカテゴリで表示

►8 xについて
x の運用は、シーズンによって変遷があります。 以前は SPではxの適用がなかったのが12-13より適用開始されたり、ペアFSでジャンプ・リフトで適用されていたものが、14-15から適用されなくなったりしています。



※アイスダンスのPStは、色々調べてみても、よく分からない…

指定されたリズムで、必ずホールドしたまま、自由にステップを踏んでリンクを1周するシークエンスで、リズムが指定されているのでFDのステップとは違うよってことらしい…

PSt という記号は一緒だけど、14-15~16-17はパーシャルステップシークエンス(Partial Step Sequence)、17-18はパターンダンスタイプステップシークエンス(Pattern Dance Type Step Sequence)で名前が違います。中身は一緒??
14-15シーズンのみ、キーポイントあり。

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